最近、頻繁にアルコール血中濃度がらみの話をしています。
その中で、アルコール血中濃度と酔い方の関係を繰り返し参照しています。
アルコール血中濃度と酔い方の関係
この関係は目安に過ぎない
しかしながら、例えばこれらの文献を見てみると酔い方や症状からアルコール血中濃度を推定することは難しいことが指摘されています。
・エタノール血中濃度と臨床症状に関する検討 (日臨救急医会誌(JJSEM)2018;21:498-503)
・急性アルコール中毒の臨床的特徴とエタノール血中濃度の推定(洛和会病院医学雑誌 Vol.25:45−49, 2014)
救急外来に搬入された飲酒後の患者または急性アルコール中毒患者の症状とアルコール血中濃度の関係を調べています。いずれも、上記のリストのような明確な相関はなかったとのことです。
病院を受診した患者が対象であったり、アルコール血中濃度を測定する選択基準が一定していなかったり問題はあるのですが、アルコール血中濃度と酔い方の関係が単純ではないことは確かと言えます。
したがって、自分も患者さんや他の人に説明するときは、アルコール濃度と酔い方の関係の数値は、あくまでもざっくりとした目安に過ぎないと伝えています。
ただ、酔っていくプロセスとしてはこの順序で進行していくということで、細かい数値はともかく、ご自身でどのくらいの量のアルコールを、どのくらいの速さで飲むと、どの程度の酔い方をするのかを把握しておくことが肝要です。
昨日は、複数の場所でアルコールに関するお話をさせて頂きましたが、アルコール問題に陥っている人は本当に多いことを実感いたします。
この本は散々おすすめしていますが、
あなたの飲酒をコントロールする―効果が実証された「100か0」ではないアプローチ
ウィリアム・R・ミラー (著), リカルド・F・ミューノス (著)
この本も良いです。アルコールで少しでも問題と思っている全ての人のための本です。
樋口 進 (著)
自分はアルコール好きだけれど、依存症までは行っていないよ、、と思っている方におすすめです。
早く手を打った方が良いかもしれません。
減酒の相談に乗りますので、お気軽にお問い合わせください。