マインドフルネス
マインドフルネスとは「今この瞬間に、余計な判断を加えずに注意を向けて、それをありのままに受け入れる」ことです。
代表的な方法はマインドフルネスストレス低減法(MBSR;Mindfulness Base Stress Reduction)ですが、様々な方法が試みられています。オンラインや、smartphoneを使ったものもあります。
マインドフルネスの身体的健康効果
このようなマインドフルネス介入は、メンタルヘルス改善効果がよく知られていますが、身体的健康にもその効果が示唆されています(1)。
例えば、以下のような効果が研究により示唆されています。
マインドフルネスの身体的健康効果のメカニズム
マインドフルネス介入により、脳内の2つのストレス回復経路”stress resilience pathway”に影響が生じます。
① 前頭前野を中心とするストレス調節経路(Regulatory pathway)の活性↑
② 扁桃体、前部帯状回を中心とするストレス反応経路(Reactive pathway)の活性↓
そして、
・交感神経系↓:カテコールアミン
・視床下部-下垂体-副腎系↓:コルチゾール
これらホルモン系を介して、行動変容や、上記の身体的健康関連のアウトカムに繋がるようです。
まさに、心身のつながり
身体的健康を目指して、マインドフルネスに取り組む人は多くないでしょう。
その目的は、主に、心を整える、メンタルヘルス改善、パフォーマンスアップへの期待だと思います。
メンタルヘルスの改善とともに、おまけのように身体的健康まで得られることもあるということです。
お得ですねー。
心身のつながりを再認識します。
mind-body exerciseと言われる、ヨガやピラティス、太極拳や気功もマインドフルな状態を促しますから、このようなプロセスによる身体への好影響もあるのかもしれません。
【参考文献】
(1)Creswell JD, Lindsay EK, Villalba DK, Chin B. Mindfulness Training and Physical Health: Mechanisms and Outcomes. Psychosom Med. 2019;81(3):224-232.