駒沢公園は毎日多くの方が散歩されています。
ご年配の方も多いです。
身体活動の多いかたは健康で、長生きする傾向があります。
長生きしたいわーというご年配の方は、具体的に一体どのくらい歩いたら良いのでしょうか。
厚生労働省は成人の目標歩数を1日1万歩としています。
その根拠を「 海外の文献から週当たり2000kcal(1日当たり約300kcal)以上のエネルギー消費に相当する身体活動が推奨されている。歩行時のエネルギー消費量を求めるためのアメリカスポーツ医学協会が提示する式を用いて、体重60kgの者が、時速4km(分速70m)、歩幅70cm、で10分歩く(700m、1000歩)場合を計算すると、消費エネルギーは30kcalとなる。つまり1日当たり300kcalのエネルギー消費は、1万歩に相当する。」としています。
(出典:https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html#A23)
最近はウェアラブルデバイスが発達し、かつてよりも手軽に、正確に歩数を測定できるようになりました。
最近、高齢女性に対してウエアラブルデバイスを利用し、歩数と死亡リスクの関係を調べた研究が最近発表されました。
米国の平均72歳の女性、約16000人が対象です。ウェアラブルデバイスを1週間装着し歩数を計測。平均4.3年観察。
結果は、
・2700歩/日歩く人より4400歩/日歩く人の方が死亡リスクが低かった。
・7500歩/日くらいまでは、多く歩くにつれ死亡リスクが低くなった。
・7500歩/日より多く歩いても、死亡リスクはほぼ横ばいだった。
・歩く速さと死亡リスクの関連は明らかではなかった。
長生きしたい高齢の女性は、1日7500歩を目標としてなるべく多く歩くことを目指すとよろしいかと思います。
それ以上歩いても無駄である、という訳ではありません。身体活動、歩行には「長生き」以外にも様々なメリットがあります。例えば、メンタルにも好影響ですし、心肺機能や筋力、体力も向上し、QOLの改善も期待できるでしょう。歩くこと自体が、気持ち良いですし。
歩けるのであれば10000歩目指すことはもちろん良いことです。
歩いていて、以前より息が切れる、少し苦しくなる、胸が痛くなる、、、など何らかの気になる症状がある方、心配のある方はお気軽にご相談ください。安心して歩けるようお手伝いをします。
参考文献
Association of Step Volume and Intensity With All-Cause Mortality in Older Women