自粛期間中のストレス対策はこれ!

投稿日: カテゴリー: ピラティスヨガ身体活動

新型コロナウイルス感染(COVID-19)拡大による緊急事態宣言はそろそろ解除されそうですが、おそらく解除になればまた感染者数は増加し、自粛ムードを繰り返すことになるのではないかと思っています。早急なワクチンの普及で事態が好転することを期待したいです。

自粛期間は、皆それぞれ大きなストレスを感じていることと思います。そんな自粛中のストレスにヨガが効果的な自己管理の戦略となりうるという研究をご紹介いたします。


ヨガは、COVID-19のロックダウン中のストレス関連問題とウェルビーイングの自己管理に効果的な戦略である

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7875402/

Yoga an effective strategy for self-management of stress-related problems and wellbeing during COVID19 lockdown: A cross-sectional study.
PLoS One. 2021 Feb 10;16(2):e0245214.


【背景】
ヨガがメンタルヘルスの補完療法や代替療法になり得るとする研究はあるが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)自粛期間中のストレスの自己管理におけるヨガの有効性については明らかでない。


【目的】

COVID-19による4-10週間のロックダウン期間中の健康成人のCOVID-19への認知、ウェルビーイングに対するヨガの効果を調べる。


【方法】

インドにおける横断研究。
SNS、メーリングリストにて募集したヨガの経験者、未経験者を対象に、以下の質問票を利用し各項目を評価した。

・BIPQ (Brief Illness Perception Questionnaire)
→ COVID19に対する個人の知覚を測定

・DASS-9 (Depression, Anxiety and Stress Scale)
→ 抑うつ、不安、ストレスを測定

・SGWB (Scale of General Wellbeing)
→ 幸福感、活力、冷静さ、楽観主義、関与、自己認識、自己受容、自己価値、能力、発達、目的、意義、自己一致、つながりなどを測定

・BRS (Brief Resilience Scale)
→ レジリエンスを測定

・POMS (Peace of Mind Scale)
→  心の平穏、情緒的ウェルビーイングを測定

・ERQ (Emotion Regulation Questionnaire)
→ 感情の調整力を測定


【結果】

SNS、メーリングリストにて集った643人が対象。男性64.7%(n=416)、女性34.7%(n=223)、18~72歳(28.12±9.09歳)。
ヨガを実践している人が60%、実践していない人が40%。ヨガ実践者はその実践期間によって3群に分けています。
また、ヨガ未経験者をその他のスピリチュアルな習慣を有する者と、全くそのような経験のない者に分けた。


ヨガ実践者(アーサナ、プラナヤマ、瞑想、マントラチャンティング、その他) :59.6%(n = 384)
  ●初心者(ロックダウン期間中にヨガを始めた人) :35%(n=134)
  ●中期実践者(ヨガ実践歴1-4年) :39.7%(n=152)
  ●長期実践者(ヨガ実践歴5年以上):25.3%(n=97)



ヨガ未経験者 :40.4%(n=259)
 ●他のスピリチュアル実践者: 17.6%(n=113)
  ・オンラインのスピリチュアル番組を見る(50%)
  ・オンラインのサットサン(satsang)(14%)
  ・聖典を読む(23%)、
  ・セヴァ(seva)を行う(12%)など、

 ●非実践者:22.7%(n = 146)



なお、ヨガの頻度については、
初心者:毎日40%、週5-6日24%、週3-4日23% 週1-2日13%
中期実践者:毎日32%、週5-6日30%、週3-4日30% 週1-2日7%
長期実践者:毎日59%、週5-6日20%、週3-4日11% 週1-2日10%

1回の平均実践時間は、
初心者:31分
中期実践者:39分
長期実践者:51分



各種測定の主な結果は以下の通り。


ヨガ実践者は、他のスピリチュアル実践者や非実践者と比べて、COVID-19感染に対しての自己コントロール、高い首尾一貫性/理解、より低い感情的動揺、より低いリスク・より高い予防的対策を有すると感じていた。



ヨガ実践者は、他のスピリチュアル実践者や非実践者と比べて、抑うつが低く、ストレスが少なく、不安が少なく、ウェルビーイングが高く、心の平穏が高かった。


ヨガ実践者、他のスピリチュアル実践者、非実践者グループの間で、レジリエンスには有意な差はなかった。



また、ヨガの実践期間が病態の認知やウェルビーイング関連の指標に有意な効果を示した。


・ヨガの長期実践者は、中期実践者や初心者に比べて、COVID-19に感染した際の自己コントロールが高く、病気への懸念が低かった。


・長期・中期実践者は、初心者よりもCOVID-19の感情的な動揺が少なく、COVID-19に感染するリスクが低いと感じていた。


・全般的なウェルビーイングについては、長期・中期実践者の方が初心者よりも高かった。


・長期実践者は心の平穏は最も高く、抑うつ、不安が最も低い傾向があったが、中期実践者と初心者の間に有意な差はなかった。


・初心者は、中期実践者と同等のウェルビーイングと心の平穏のスコアを有していた。非実践者と比較すると、初心者は、抑うつ、不安、ストレスが低く、ウェルビーイング、心の平穏が高かった。




【結論】

全体として、ヨガがCOVID19のロックダウンによるストレス、不安、抑うつ状態を管理するための効果的な自己管理戦略であることを示唆している。




ヨガは自粛時のストレス対策の有力な選択肢になりそう

以前からヨガを実践されている人は、COVID-19のロックダウン中でもストレスを感じずらく、ネガティブ感情も沸きづらく、ウェルビーイングも高い状態で過ごせると考えられます。

ヨガの経験のない方も安心してください。この研究結果から、ヨガをCOVID-19の自粛期間中に始めたとしても、心を落ち着かせ、ポジティブな気質を維持するのに役立つことが期待できそうです。即効性もあるということです。



ただしこの研究は横断研究ですので、因果関係は不明です。とは言え、これまでの研究からもヨガのメンタルへの効果は十分に示されているので上記研究結果を肯定的に捉えて良いのではないかと思います。


そろそろ緊急事態宣言は解除されるとは言っても、また同様の状況の繰り返しになる可能性も高いです、今のうちから始めてみてはいかがでしょうか。


YouTubeなどで動画を探して自分なりに始めてみても良いですし、

zenplaceのヨガも良いと思います。
https://www.zenplace.co.jp/yoga

zenplaceのピラティスもヨガ的要素を多分に含みますので良いと思います。
https://www.zenplace.co.jp/pilates/

ヨガの要素を含んだ15分間のオンライントレーニング「クラムる」も面白そうです。短時間でお手軽なので始めやすいし、続けやすいで、迷われている方は、まずはこれが一番良いかもです。
https://www.zenplace.co.jp/cramuru






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