多発性硬化症患者に対するピラティス

投稿日: カテゴリー: ピラティス医療一般

布施です。

人気ピアニストのアリス=紗良・オットさんが多発性硬化症と診断されたとのニュースがありました。

多発性硬化症とは自己免疫が関与する難病の1つです。症状によってはピアニストとして苦労するかもしれません。

参考:https://www.ncnp.go.jp/nin/guide/r_men/tahatu.html

水泳の池江選手といい有能な若者たちの能力を最大限に発揮できるよう、医療や心身に関わる者として良きサポートをしてあげたいですね。

 

ちょうどごく最近、ピラティスと多発性硬化症に関する論文がありました。
Mult Scler Relat Disord. 2019 Jan 3;28:199-212.

Pilates for people with multiple sclerosis: A systematic review and meta-analysis.

多発性硬化症患者に対してピラティスの有効性を検討した系統的レビュー、メタ解析。
電子データベースより抽出した14研究(10RCT)が対象。
患者の身体機能に対するピラティスの影響を分析した11件の調査のうち10件は有意な好影響を認めた。
(バランス力、機能的可動性、筋力、歩行能力、一般的身体能力、柔軟性、体幹力)
QOLに関する3つの研究のうち2つで有意な利点を認めた。
ピラティスはまた、主観的バランス感覚と主観的歩行能力に有意な改善をもたらした。
うつ病には有意な効果は認めなかった。メタ解析では、ピラテスが機能的可動性、心肺機能フィットネス、疲労、QOLを改善するための他の治療法より効果的ということはなかった。

 

ということで、ピラティスは多発性硬化症患者に対しての補助的治療になり得ます。

 

 

 

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