新型コロナウイルス「感染」と「発症」

投稿日: カテゴリー: ピラティスポジティブ心理学ヨガ医療一般身体活動
新型コロナウイルス感染症が拡大するとともに、様々な情報が集まりその特徴も少しづつですがわかってきています。
例えば、以下もその特徴のうちの2つです。

①基本は接触感染と飛沫感染だが、環境によっては空気感染に近い感染動態を示す可能性がある


咳やくしゃみ、発声などにより感染者から発せられたウイルスを含んだ小飛沫は通常2mも飛ばないうちに乾燥し感染性がなくなります(1)が、換気の悪い密閉空間ですと小飛沫はウイルスの感染性を保持したまま数分以上浮遊する可能性があります(2) 。湿度が高いと小飛沫は乾燥しづらいため、ウイルスの感染性の保持時間が更に長くなる可能性もあります。
いわゆる三密(換気の悪い密閉空間、多人数が集まる密集場所、間近で会話や発声をする密接場面)は、そのようなウイルス含有小飛沫が生成、浮遊しやすく、結果、感染につながり易いため避けるように勧告されているわけです。

②無症状(発熱なし、咳なし)の感染者が存在


クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号のPCR検査陽性者約100人を受け入れた自衛隊中央病院の報告(3)によるとその30%以上の人が全経過を通じて全くの無症状だったとのことです。新型コロナウイルスに感染しても全く症状がなく、しかしながら他者に感染させてしまうというリスクをこのウイルスは有しています。自分が感染していることに気づかずに行動してしまうことが、感染者急増の1つの要因です。

また、症状が出現したとしても、感染してから症状が出現するまでの間に無症状の期間があります。いわゆる「潜伏期」です。潜伏期間は平均4-5日のようですが、長い場合14日間ほどになることもあります。この間は他者に感染させる可能性もあります。

何れにしても、自分は感染者である、と言うつもりで一人一人が行動することが必要と思います。

高齢者や持病のある人が感染し易かったり、重症化し易いことはわかっていますが、持病のない若い人にも重症化する人が少なからず存在することもわかってきました。比較的若い人の中でどのような人が無症状で、どのような人が症状が出現し、そして重症化するのかはまだよくわかっていません

 

身体的、心理的側面とウイルス感染


身体的な視点からですと、習慣的によく有酸素運動(例えばジョギングやウォーキングなど)をしている人は風邪をひきにくい(ウイルス感染しにくい)(4)、あるいは肺炎死亡リスクが低い(5)という研究データがあります。
心理的な視点から見ると、心理的ストレスが低い人は風邪をひきにくい(ウイルス感染しにくい)(6)、またポジティブ感情が高い人も風邪をひきにくい(ウイルス感染しにくい)(7)とする研究があります。

 

ヨガやピラティスも良いかも


これら身体的要素、心理的要素を併せ持ったエクササイズがヨガであり、ピラティスです。
ヨガ、ピラティスはもちろん有酸素運動の要素を有していますし、心を身体や呼吸に集中させ、心身を一体とするエクササイズでありマインドフルな瞑想的な要素を含みます。これにより、通常の運動(例えばジョギングなどの有酸素運動)に比し副交感神経活性が亢進し(8)、また脳への好影響を来し(9) 、心理的ストレス軽減、免疫力の向上につながることが示唆され(10)(11) 、ポジティブ感情も高まります(12)。
ヨガやピラティスがウイルス感染予防になるとする直接的な研究は自分が知る限りありませんが、間接的にその効果を期待できる可能性があります。

 

「感染」と「発症」


「ヨガやピラティスがウイルス「感染」予防になる可能性」と書きましたが、ウイルスに仮に「感染」しても、それが体内で増殖しずらかったり、症状に現れない、重症化しないと捉えた方が正確かかもしれません。
つまり、
・ウイルス→感染→ウイルス増殖→発症
ですが、ヨガ、ピラティスなど
・ウイルス→感染→ウイルスが増殖しない、発症しない
あるいは、
・ウイルス→感染→ウイルス増殖しても発症しない
となることを期待します。

 

したがって、「感染」と「発症」を分けて考えますと、

「感染予防」のために重要なのは、手洗い、手指消毒、三密(換気の悪い密閉空間、多人数が集まる密集場所、間近で会話や発声をする密接場面)を避ける、咳エチケット(含マスク装着)、換気といった、皆様も耳にタコ状態のことです。「知っている」と「出来ている」は異なります。

「発症予防」のために重要なのは、習慣的な運動、ストレス緩和、ポジティブ感情、それらを得やすいヨガやピラティス。以前にもお話ししましたが、運動に加え、食事、睡眠も重要。

と言うことになります。

これらを双方、十分に行うことこそが最高のウイルス対策ということです。

新型コロナウイルス の感染予防 〜当たり前が大事〜

 

ヨガやピラティスのメリット


ヨガやピラティスの利点は他にもあります。例えば、

・上記以外にも様々な心身へのメリットがある(例えば、腰痛予防)

・特別な道具は不要で屋内で行える。つまり、外出自粛、ロックダウン状態でも自宅で施行可能。

・足腰が悪い人、持病がある人などでも柔軟にプログラムを組め、老若男女、幅広い年代の方々が取り組めるエクササイズである。

 

Youtubeでピラティス


コロナ問題で外出自粛の今、運動不足になりがちです。ヨガ,ピラティススタジオのzen placeが、誰もが自宅でピラティスを楽しめるようにYoutubeで人気インストラクターによる動画セッションを公開しています。是非、ご覧いただきお試し頂ければと思います。

zen place – pilates at home LIVE!

https://www.youtube.com/channel/UC-N5VcKtH5XQLoOQonXDkow/videos?view=2

 

鬱々とした気分を、なまった身体を少しでも改善させる一助になれば良いですし、そして結果的に「発症予防」につながりますといいですね。

 

「Withコロナ時代」


新型コロナウイルス問題は長引く可能性が高いです。現在の外出自粛は妥当ですし、これからロックダウンになるかもしれません(4月4日現在)。

しかし、感染者数急増が山を越え、ある程度落ち着いた時期に必ず「まだ流行はしているけれど、活動自粛を緩める」状況が来ます。新型コロナウイルス と共存する「Withコロナ時代」です。

「Withコロナ時代」では我々は、手洗い、手指消毒、咳エチケットを継続しつつも、どうしてもある程度は三密に晒される生活になります。したがって、予防措置を講じていてもどうしても感染してしまうリスクはあります。感染してしまった場合でも発症しない、重症化しない身体を作っておかねばなりません。長い目で見れば、ヨガピラティスで心身を鍛えておくことはウイルスに対し強力な防御になり得るのです。

最後に、重要なので繰り返します。

 

「感染予防」のために重要なのは、手洗い、手指消毒、三密(換気の悪い密閉空間、多人数が集まる密集場所、間近で会話や発声をする密接場面)を避ける、咳エチケット(含マスク装着)、換気といった、皆様も耳にタコ状態のことです。「知っている」と「出来ている」は異なります。

「発症予防」のために重要なのは、習慣的な運動、ストレス緩和、ポジティブ感情、それらを得やすいヨガやピラティス。以前にもお話ししましたが、運動に加え、食事、睡眠も重要。

 

※ COIありですが、本当にヨガ、ピラティスは心身に良いと思っています。

 

自分も隙間時間にやっています

 

 

【参考文献】
(1) Xie X, Li Y, Chwang AT, Ho PL, Seto WH. How far droplets can move in indoor environments–revisiting the Wells evaporation-falling curve. Indoor Air. 2007;17(3):211–225. doi:10.1111/j.1600-0668.2007.00469.x
(2) Daikoku, T., Takemoto, M., Yoshida, Y., Okuda, T., Takahashi, Y., Ota, K., Tokuoka, F., Kawaguchi, A.T. and Shiraki, K. (2015). Decomposition of Organic Chemicals in the Air and Inactivation of Aerosol-Associated Influenza Infectivity by Photocatalysis. Aerosol Air Qual. Res. 15: 1469-1484. doi: 10.4209/aaqr.2014.10.0256.
(4) Lee HK, Hwang IH, Kim SY, Pyo SY. The effect of exercise on prevention of the common cold: a meta-analysis of randomized controlled trial studies. Korean J Fam Med. 2014;35(3):119–126. doi:10.4082/kjfm.2014.35.3.119
(5) Ukawa S, Zhao W, Yatsuya H, et al. Associations of Daily Walking Time With Pneumonia Mortality Among Elderly Individuals With or Without a Medical History of Myocardial Infarction or Stroke: Findings From the Japan Collaborative Cohort Study. J Epidemiol. 2019;29(6):233–237. doi:10.2188/jea.JE20170341
(6) Cohen S, Tyrrell DA, Smith AP. Psychological stress and susceptibility to the common cold. N Engl J Med. 1991;325(9):606–612. doi:10.1056/NEJM199108293250903
(7) Cohen S, Alper CM, Doyle WJ, Treanor JJ, Turner RB. Positive emotional style predicts resistance to illness after experimental exposure to rhinovirus or influenza a virus. Psychosom Med. 2006;68(6):809–815. doi:10.1097/01.psy.0000245867.92364.3c
(8) Kuppusamy M, Kamaldeen D, Pitani R, et al. Effects of yoga breathing practice on heart rate variability in healthy adolescents: a randomized controlled trial. Integr Med Res. 2020;9(1):28–32. doi:10.1016/j.imr.2020.01.006
(9) Gothe NP, Khan I, Hayes J, Erlenbach E, Damoiseaux JS. Yoga Effects on Brain Health: A Systematic Review of the Current Literature. Brain Plast. 2019;5(1):105–122. Published 2019 Dec 26. doi:10.3233/BPL-190084
(10) Morgan N, Irwin MR, Chung M, Wang C. The effects of mind-body therapies on the immune system: meta-analysis. PLoS One. 2014;9(7):e100903. Published 2014 Jul 2. doi:10.1371/journal.pone.0100903
(11) Gronesova P, Cholujova D, Kozic K, et al. Effects of short-term Pilates exercise on selected blood parameters. Gen Physiol Biophys. 2018;37(4):443–451. doi:10.4149/gpb_2018007
(12) Roh SY. The influence of physical self-perception of female college students participating in Pilates classes on perceived health state and psychological wellbeing. J Exerc Rehabil. 2018;14(2):192–198. Published 2018 Apr 26. doi:10.12965/jer.1836088.044

 

 

 

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