新型コロナウイルス感染後(含疑い)は心臓への悪影響に要注意

投稿日: カテゴリー: 循環器

新型コロナウイルス問題は解決の兆しもなく、依然感染拡大が続いている状態です。いやいや、困ったものです。

そんな中、JAMAという一流医学雑誌に、新型コロナウイルスと心臓の関係に関する興味深い記事がありました。

 

COVID-19と心臓  


Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) and the Heart—Is Heart Failure the Next Chapter?

新型コロナウイルス疾患(COVID-19)と心臓心不全は次の章?

 

Linderらの報告によると、COVID-19患者の剖検例39例のうち35例(89.7%)で死因は肺炎だったのですが、39人中24人(61.5%)の患者では心臓にウイルスが存在し、16人(41.0%)の患者ではウイルス量が1000copies/μgRNA以上でした。

つまり、多くの患者でコロナウイルス が心臓に入り込んでいるということになります。

 

また、Puntmann氏らの報告によると、回復後のCOVID-19患者100人(67%在宅加療、33%入院加療)を対象に心臓MRIなどの検査を行いました。COVID-19の確定診断後おおよそ71日(中央値)の時点で諸検査で評価しています。結果、78%がMRIで心臓病変を認め、高感度トロポニン(心筋ダメージの証拠)に関しては71%が>3pg/mLの上昇を、5%13.9pg/mL以上の上昇を示していました。コロナ感染以外の背景が近い対照群と比較すると、左室駆出率(心臓のポンプ機能)は低く、左室は拡大し、32%で遅延ガドリニウム造影(LGE)を呈し、22%で心膜病変を示すなどMRI上の異常所見を呈していました。

COVID-19の診断から数ヵ月後に、心臓の(左室)機能障害と炎症が残存している可能性があり、新規発症の心不全や他の心血管系合併症の原因となる可能性が十分にあると考察しています。

 

 

感染もしくは、感染疑いから回復した人


新型コロナウイルスに感染した人、あるいは感染の懸念があった人で、回復したはずなのに、その後体調が優れない人は一度心臓をチェックしてみることもご検討ください。心臓の病変が潜在しているかもしれません。

お気軽にご相談ください。

 

 

【参考文献】

・Yancy CW, Fonarow GC. Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) and the Heart—Is Heart Failure the Next Chapter? JAMA Cardiol. Published online July 27, 2020. doi:10.1001/jamacardio.2020.3575

・Lindner D, Fitzek A, Bräuninger H, et al. Association of Cardiac Infection With SARS-CoV-2 in Confirmed COVID-19 Autopsy Cases. JAMA Cardiol. Published online July 27, 2020. doi:10.1001/jamacardio.2020.3551

・Puntmann VO, Carerj ML, Wieters I, et al. Outcomes of Cardiovascular Magnetic Resonance Imaging in Patients Recently Recovered From Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)JAMA Cardiol. Published online July 27, 2020. doi:10.1001/jamacardio.2020.3557

 

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