ヨールグルトの健康効果
ヨーグルトは健康に良いとされています。
毎日ヨーグルトを食べている人も多いと思います。
自分もほぼ毎朝食べています。
どのくらい健康に良いのか調べてみますと、
例えば、
・糖尿病のリスク低下(Curr Nutr Rep. 2018 Dec;7(4):171-182.)
・メタボリック症候群のリスク低下(Br J Nutr. 2018 Aug;120(4):373-384.)
・乳がんのリスク低下(J Breast Cancer. 2015 Dec;18(4):313-22)
・大腿骨骨折のリスク低下(BMC Public Health. 2018 Jan 22;18(1):165.)
・肺がんのリスク低下(JAMA Oncol. 2020 Feb 1;6(2):e194107.)
などなど。すばらしいです。
ただし、男性ですと前立腺癌のリスクを上昇させる可能性があります(Am J Clin Nutr 2015;101:87–117.)
ヨーグルトで死亡リスク低下
身体への影響、健康への影響で究極的なアウトカムとしては「死亡リスク」でしょう。
最近、ヨーグルト摂取と死亡リスクに関する論文が出ていました。
Yogurt Intake Reduces All-Cause and Cardiovascular Disease Mortality: A Meta-Analysis of Eight Prospective Cohort Studies.
Chin J Integr Med. 2020 Jun;26(6):462-468.
条件に合致した8研究を対象としたメタ解析論文です。合計235,676人を対象としてます。
結果としては、
層別化解析にて、200g/日以上のヨーグルト摂取は、全死亡リスク(全ての原因による死亡)と心血管疾患(CVD)による死亡リスクの低下と有意に関連していました。
全死亡率(HR=0.88、95%CI:0.80、0.96)
CVD死亡率(HR=0.87、95%CI:0.77、0.99)
ヨーグルトを200g/日摂取する毎に、全死亡リスクを5%、心血管疾患(CVD)死亡リスクを8%低下させることがわかりました。
全死亡率(P=0.041、HR=0.95、95%CI:0.92、1.00)、
CVD死亡率(P=0.009、HR=0.92、95%CI:0.86、0.98)
(Chin J Integr Med. 2020 Jun;26(6):462-468.を参考にかなりデフォルメしています)
ヨーグルト400gの(よく売っている大きいパックのやつですね)を毎日食べているという話をしていた方が以前いましたが、その話を聞いた時は正直、食べ過ぎじゃないかなーっと感じました。しかし、このデータをみると悪くなさそうです。
ヨーグルトは、主に4つのマトリックスに分けられます(Adv Nutr. 2017 Nov 15;8(6):812-829. )。
・タンパク質;ホエイ、カゼインなど
・発酵;乳酸菌など
・ビタミン/ミネラル;カルシウムやビタミンDなど
・脂肪酸;多価、一価不飽和脂肪酸、中鎖脂肪酸など
これらにより、血圧や脂質代謝、糖代謝を改善したり、腸内細菌の組成に影響を与えたることで心血管系や免疫系に好影響を与えると推測されます。抗酸化作用も報告されています。
一推しのタンパク質たっぷりヨーグルト
今現在、布施のお気に入りのヨーグルトは、「ギリシャヨーグルトパルテノ プレーン砂糖不使用」です。砂糖不使用です。砂糖不使用、砂糖不使用です。間違えないようにしてください。
通常のヨーグルトのタンパク質含有量は3-4g/100gくらいですが、これは9.9g/100gも入っています。濃厚な味わいが気に入っています。
この商品以外にもタンパク質含有量が多いヨーグルトは色々なメーカーが出しているようですので色々試してみたいと思います。
いずれにしても、今回お示ししたヨーグルトの死亡リスク低下効果と、これまでこのブログで紹介しているタンパク質を十分摂ることの必要性を考えますと、ちょっと値段は高めかもしれませんが、このような商品を毎日摂取することを習慣化して良いと思っています。
・Fernandez MA, Panahi S, Daniel N, Tremblay A, Marette A. Yogurt and Cardiometabolic Diseases: A Critical Review of Potential Mechanisms. Adv Nutr. 2017 Nov 15;8(6):812-829. doi: 10.3945/an.116.013946. PMID: 29141967; PMCID: PMC5682997.