節酒中の飲酒において危惧されること

投稿日: カテゴリー: 食事

また、アルコールネタ、自分のアルコールライフを見直しています。

自分は今現在ほとんど飲酒していませんが、頑なに禁酒をしている訳ではありません。

付き合いを含めて、飲むこともあります。禁酒ではなく、節酒です。イチゼロではありません。

しかし節酒中の自分にとって、仮に少量であっても飲酒することのリスクが2点あると思っています。

 

① 飲み始めると、エスカレートして飲みすぎてしまう

② 飲む習慣がついてしまう

 

 

① 飲み始めると、エスカレートして飲みすぎてしまう

少しだけ、1杯だけ、、と思って飲み始めると、ついつい2杯、3杯とか飲み始めてしまう、あるいは、ビールだけと思っていても、ついついワインとか日本酒とか飲み始めてしまう、、という現象です。

 

「少しだけ」「1杯だけ」「ビールだけ」という初めの決意が、飲酒過程の中で、儚く砕け散ってしまうわけです。

これは、前回お示しした「血中アルコール濃度と酔い方」にポイントがあると思います。

 

 

・20mg/dl:何らかの微妙な影響。
・40mg/dl:リラックス。反応時間と微細な運動技能が低下。
・55mg/dl:判断力・認知力・学習能力・記憶力・協調運動・警戒心・自己コントロールなどのすべてが衰え始める。
・60mg/dl:判断力低下。自分の能力 (運転や水泳など)を過信。危険を冒す。
・80mg/dl:筋肉運動の協調力が完全に損なわれる。
・100mg/dl:記憶 ・反応時間・運動の制御 と協調が完全に劣化。
・120mg/dl:通常は嘔吐する。
・150mg/dl:体のバランスが損なわれる。まっすぐ歩けない。
・200mg/dl:ブラックアウト(記憶喪失)。
・300mg/dl:意識を喪失。
・450mg/dl:成人の平均的な致死量。呼吸と心臓が停止。

 

 

血中アルコール濃度55mg/dlくらいになってしまうと「飲みすぎないようにしよう」という自己コントロールや判断力が低下してしまう可能性が高くなります。

前回書いたような、血中アルコール濃度50mg/dlくらいまでに止める飲み方をすれば、自己コントロールを失わずに飲酒量も調整できることが期待できます。

※ 下の表は体重71kgの男性用の表です。表の見方は前回の記事参照。

自分の血中アルコール濃度を推定しよう

 

 

自分は飲み始めは圧倒的にビールのことが多いです。

上の表ですと、3ドリンク=エタノール換算36g=ビール900mlを1時間くらいのうちに飲んでしまうと血中アルコール濃度55mg/dlを超えることがわかります(2ドリンクで48mg/dl, 3ドリンクで72mg/dl)。2ドリンク=エタノール換算24g=ビール600mlくらいまでならセーフです。

生ビールの中ジョッキは概ね350-500mlくらいでしょうか。多めに見積もって500mlと仮定しましょう。自分は飲むペースが早い方です。1時間くらいのうちにこれを2杯飲んでしまうと血中アルコール濃度55mg/dlを超えて、判断力低下、自己コントロール力低下を来たし、さらなる飲酒(3杯め!とか、日本酒!とか、、、)に突き進んでしまう可能性が高まります。

 

中ジョッキ2杯目は危険!

中ジョッキ2杯目は危険!

中ジョッキ2杯目は危険!

中ジョッキ2杯目は危険!

 

と自分に言い聞かせようと思います。

 

 

日本酒なら2ドリンク=214mlまで、1合ちょい

ワインなら2ドリンク=250mlまで

1時間でこれを超えるような飲み方をすると判断力、自己コントロール的に危険です。

 

判断力、自己コントロール力低下の目安を血中アルコール濃度55mg/dlとしていますが、もちろん個人差もあるでしょうから、ご自身なりの閾値を推し量って頂ければと思います。

 

 

まあ、エタノール換算で20g/日ほどの飲酒量であれば、心身への悪影響は少なくあまり大きな問題はありませんし、上の表からも悪い酔いすることもありません。当たり前すぎて、つまらない結論ですが、例えば厚生労働省が提案しているエタノール換算で20g/日くらいにしておけという推奨量(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-03-003.html)はとても納得いく数値設定ということになります。

エタノール20gはビール500mlに相当しますので、まあ中ジョッキ1杯にしておけ、ということです。

ちなみに、エタノール20gは日本酒なら1合、ワイン200mlくらいです。

 

 

② 飲む習慣がついてしまう

これは、また大きな問題だと思っています。

先日、節酒中の自分が、久しぶりにワイン2杯ほど、エタノール換算で20gくらい飲酒しました。

問題は、その翌日です。

その翌日、いつも以上に飲みたくなるわけです。酔いたい飲酒、快楽的幸福(hedonic)のための飲酒を心身が欲するのです。節酒習慣が簡単に壊れそうな気がします。

アルコールは、コカインや大麻よりも依存性が高いというデータがあります。

このように、「また飲みたくなる」ということこそ高い依存性の表れかもしれません。

この辺りの依存度合いは個人差もあるでしょう。

自分の場合は、このような薬理作用?に抗う自信があまりありませんので、少量でも極力飲まないような環境を今のところ作っています。意志より環境です。

 

 

まとめ

結局、上の問題は本質はこんな感じと捉えています。

 

① アルコールの判断力/自己コントロール力低下(急性効果)

② アルコールの依存性(慢性効果)

 

①は飲み方でリスクを減らせそうですが、

②の対策は、今のところ飲まないことしか思いつきません。

 

ちょっと飲んで→②→飲む頻度が増えて→①→1回飲酒量も増える

 

の悪循環が最悪です。

ということで、自分としては極力飲まないように心がけています。

 

飲酒に関してなんらかの問題意識を持っていて、でもなかなか解決できない方、お気軽にご相談ください。

一緒に解決していきましょう。

 

【参考図書】

あなたの飲酒をコントロールする―効果が実証された「100か0」ではないアプローチ

ウィリアム・R・ミラー (著), リカルド・F・ミューノス (著)

 

 

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