幸福感及び人生の満足度に関する正の相関
以前も書きましたが、ポジティブ心理学の第一人者クリストファーピーターソン(故人)は、その著書の中で様々な研究結果に基づき「幸福感及び人生の満足度に関する正の相関」を整理しています。
その中で、強い正の相関を持つものとして次のものを挙げています。
・感謝
・楽観性
・雇用の有無
・性行為の頻度
・ポジティブ感情を抱く時間
・自尊感情
この記事では、幸福度が低い日本において、幸福感及び人生の満足度と強い正の相関をもつ性行為の頻度と満足度が、国際的に最低レベルであることを紹介しました。
性に関わることが、おおっぴらに話題にすることがタブーのような雰囲気がありますが、特に幸福度が低いとされる日本では大事な問題であり、もっと話題にして良いのではないかとのではないかと常々思っております。
性に関する国際アンケート
さて、最近TENGAという会社による国際アンケートで同じような結果が出ています。
18-54歳の成人およそ各国1000人づつ(男女概ね同数、LGBT10%ほど)が対象です。
https://www.tenga.co.jp/uploads/sites/6/2020/01/fb24a31727feaa6ca611083c42c2f9bb.pdf
まず、パートナーのSEX(sexual performance)に対する満足度です。
日本は、他の国に比べて満足度が低い結果になっています。これは、以前あげたブログ記事と概ね同じような結果です。
次の表は、とても興味深いです。
様々な行為を、快い(plesurable)と感じる順にランクづけをしました。
多くの国が「SEXをする」がTOPにも関わらず、日本だけ5位とかなりランクが低くなっています。
日本のTOPは「美味しいものを食べる」です。日本はお美味しいものが多いですからね笑。
日本人は、SEXを重要視しない人種なのか?
日本だけ、他の多くの国と異なり、SEXを重要視しない人種、文化なのでしょうか?
そうではないと思うのです。日本人も同じ人間ですし、台湾や韓国、中国ともかなり近い人種ですし。
満足度も低いですから、SEXでもっと満足したいと思っている日本人も多いはずです。
日本ならではの問題を孕んでいると思います。もちろん、生産性が低い、労働時間が長い、男女差別、、、様々な社会的問題が絡んでいると思いますが、ここではパートナー間の関係に焦点を当てます。
パートナーに対する満足度が低いということは、パートナーとの間で、満足度を高めるような対話が欠けているということなのだと思います。
なぜ欠けているのでしょうか。
日本の性教育は遅れていますし、日本には他国以上に性的話題を避ける傾向があるように思います。
またそのような性的な話題を避けがちな雰囲気により、「SEXすることが恥ずかしい」「SEXしたいなんて下品、はしたない」などという誤った「空気」「見えない圧力」あるいは自己に芽生えた「誤ったプライド」に日本人は抑圧されているのではないかと思うのです。もしかしたら、上のアンケートの日本の回答にもそのような抑圧が働いている可能性もあります。「SEXが一番快いなんて恥ずかしい、はしたない、、、」とか。そのようなことを意識せず、無意識のうちにランクを下げていることもあり得るでしょう。
パートナーに対しても、「空気」や「見えない圧力」により言いたいことも言えずに、満足度の低い行為が繰り返され、次第に頻度も減っていくというパターンも少なくないのではないかと想像します。
パートナーと2人で互いの希望を打ち明けながら、試行錯誤すれば、互いの満足感は上がっていくと思うのです。
本当の気持ちや、希望をパートナーに伝えること、打ち明けることは勇気がいることかもしれませんが、それにより2人の絆が強くなることにも繋がると思います。
「打ち明けること」は、「自己開示」でもあります。社会の様々な面で「空気」「見えない圧力」の抑圧から解放され自分の意見を持ち、発して、行動すること、この「自己開示」が日本の幸福度をあげる1つの鍵なのではないかと思っています。
なお、男性の性欲が今ひとつ落ちていたり、ED(勃起不全)の傾向がある場合はお気軽にご相談ください。
この記事を参考にしてください。